2017/03/21
新潟市美術館(西大畑)に行ってきました。原安三郎という人が個人的に集めた浮世絵(多色刷りの木版画錦絵)展覧会です。葛飾北斎や歌川国芳の作品も素晴らしかったのですが、特に歌川広重の初摺(最初に版画として摺った作品)の色彩が見事でした。
広重といえば、“広重ブルー”が有名ですが、それ以上に目を引いたのは「赤」でした。真っ赤なのです。今までは、色褪せた浮世絵しか見たことがなかったので、驚きました。この赤色があるからこそ、青色が引き立つのですね。この時代の人達は、こんな美しい版画作品を見ていたのかと、ちょっと羨ましくなりました。版画ですから、もの凄い数が摺られていたはずですが、包み紙や破れた障子に張られたりして、ほとんどが無くなってしまったのが残念です。当時の多くの日本人がその価値に気付かず、外国の人達がその価値に気付いて保存していたというのも皮肉なものです。
あらためて、時代を超えた天才浮世絵師達の凄さに感動しました。